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最近 twitter を覗いてみると、「宅録用にダイレクトボックス (DI)
買おうかな~」や「宅録におススメの DI
教えてください」などのツイートをよく目にします。
それだけ宅録のために DI を探している方が多いのだと思います。
しかし、Hi-z
入力を備えたオーディオインターフェイスが普及しているこの時代に、「宅録に DI は必要なのか?」と、個人的に疑問に思っている今日この頃です (もちろん Hi-z
入力のない機器の場合は必須です)。
今回は、「宅録に DI は必要なのか?」ベーシスト目線で考えてみました。
もちろん、ギタリストや他の楽器の方にも参考になる内容だと思います。
DI の役割
DI の役割について再確認しよう |
機材を導入するにあたり、まずはその機材の役割についてしっかりと知っておく必要がります。
DI の役割について改めて理解を深めましょう。
インピーダンス変換
宅録にフォーカスして考えた場合、DI
の役割としてはこちらの比重が圧倒的に大きくなります。
まず前提として、DI
は内部でインピーダンスの変換を行う機能を備えていることを認識してください。
エレキギターやエレキベースの出力インピーダンスはハイインピーダンスであり、ここから出力される信号を直接ミキサーなどの入力インピーダンスがローインピーダンスの機器に入力すると、入出力のインピーダンスマッチングが取れなくなります。
入出力のインピーダンスのマッチングが取れない状態では、高域が減衰するといった問題が生じることがあります。
そこで、エレキギターやエレキベースの信号を DI
に入力し、インピーダンスマッチングを行うことで広域が減衰するといった問題を回避することができます。
直接エレキギターやエレキベースを接続できるため、DI (ダイレクトボックス)
という名称なのです。
まとめると、入出力のインピーダンスのマッチングを行い、広域の減衰を防ぐために DI
が使われているというわけです。
アンバランス接続からバランス接続への変換
宅録にフォーカスして考えた場合、DI
の役割としてはこちらの比重は非常に小さいと思われますが、一応説明しておきます。
まず前提として、アンバランス接続はバランス接続と比較して外来の影響を受けやすいということを認識してください。
エレキギターやエレキベースとエフェクターやアンプは、通常アンバランス接続で接続されます。
スタジオ等の接続距離では問題ありませんが、アンバランス接続であるため長距離伝送には向いていません。
そのため、ライブハウスなどのように PA
宅まで数十メートル単位で信号を伝達する場合はバランス接続に変換する必要が生じます。
まとめると、長距離伝送時の外来からの影響 (ノイズ等) を緩和するために DI
が使用されているというわけです。
宅録に DI は必要なのか?
上記で説明した DI の役割をもとに、「宅録に DI は必要なのか?」という点について考えていきたいと思います。
基本的にはオーディオインターフェイスで必要十分
最近のオーディオインターフェイスには Hi-Z 入力が標準装備されている |
宅録の場合、エレキギターやエレキベースからの配線が数十メートル単位になる可能性は極めて稀です。
そのため、宅録において DI
に期待される役割はインピーダンス変換のみということになります。
しかしながら、近年のオーディオインターフェイスには標準でハイインピーダンス入力に対応した端子が設けられているため、DI
を使用してインピーダンス変換を行う必要はありません。
また、エレキギターやエレキベースに何らかのエフェクターをかけている場合、出力インピーダンスはローインピーダンスとなっている場合が多く、この場合もオーディオインターフェイスのローインピーダンス入力に対応した端子に接続すれば問題ありません。
つまり、ハイインピーダンス入力に対応したオーディオインターフェイスを所有している場合、「宅録に DI は不要である」という結論に至ります。
音色への効果を狙うなら導入する価値がある
上記のような理由で「宅録に DI
は不要である」という結論に至りましたが、音色への効果を狙う場合は導入する価値があるかもしれません。
DI は基本的に音色に効果を与えないものであるといえども、エレキギターやエレキベースの信号に僅かながらに影響を与えることは事実です。
そんな僅かな影響をも積極的にレコーディングに取り入れたい場合に限り、「宅録に
DI は必要である」という結論に至ることもあるのだと考えられます。
ただし、「僅かな影響」に期待している時点で、それは既に DI
ではなくエフェクターと表現するべきだと、私個人としては考えています。
そもそも DI にエフェクター的な効果を期待しているユーザが多い?
エフェクター的に音色への効果が大きい DI も多い |
DI の役割はインピーダンスと接続方式の変換ですが、そもそも DI
と表現しつつもエフェクター的な効果を期待している方が多いのかもしれません。
日本国内で最もベーシストに普及している DI (プリアンプ)
といっても過言ではない TECH21 Sansamp Bass Driver DI ですが、確かに商品ジャンルとしては DI です。
しかし、音色に積極的に影響を与えることを目的として使用されるケースが圧倒的に多いため、使用用途としてはエフェクターとして捉えることができます。
DI
の購入を検討する時は、「インピーダンスや接続方式の変換を行いたいのか」、「音色に積極的に効果を与えたいのか」をはっきりさせてから購入する商品を検討すると、適切な商品選択ができるのかもしれません。
ちなみに、こういうものを「プリアンプというのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、プリアンプとは「出力信号レベルがラインレベルに満たない機器からの信号をラインレベルまで増幅し、また必要であればインピーダンス変換も行う増幅器」なので、本来積極的に効果を与えるような機器の意味ではないと考えられます。
考え方は人それぞれですが、積極的に効果を与えたい場合は、やはりエフェクターという表現が正しいのではと個人的には思います。
インピーダンスや接続方式の変換におススメの DI
3
段ゲイン・セレクター、オート・パワー・オフ、ファンタム・パワー自動切換、グラウンド・リフト機能など多彩な装備した、高性能アクティブ・ダイレクト・ボックス。
カスタム設計のトランスとクラス A ディスクリート FET
アンプによって構成される、Rupert Neve の特徴的なサウンドを継承した DI
ボックスです。ギター、ベース、アコースティック楽器から業務用ラインレベルのソースまで、その倍音と奥行きを余すことなく伝えます。
音色に積極的に効果を与えたい場合におススメの DI
サンズアンプで親しまれる大定番ベース用プリアンプ「Bass Drive
DI」のバージョン 2 がついに登場!旧型には無かった MID
コントロールを新たに搭載。さらに BASS
コントロールも帯域調節可能になり、より細かいセッティングが可能です。
クリーンとディストーションのモードを持ち、ディストーションは原音ミックスで自然な歪みが得られます。D.I
(ダイレクト) ボックスとしてもお薦めです。
最後に
今回は、「宅録に DI は必要なのか?」ベーシスト目線で考えてみました。
インピーダンスや接続方式の変換を目的としている場合、現代のオーディオインターフェイスはハイインピーダンス対応の入力端子を備えているため、「宅録に DI は不要である」ということができます。
しかし、音色に積極的に効果を与えることを目的とする場合、DI
を接続する場合もあります。
その際は、DI
本来の用途というよりは、エフェクターとして使用していると認識しておくと良いでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
サンズアンプで親しまれる大定番ベース用プリアンプ「Bass Drive
DI」のバージョン 2 がついに登場!旧型には無かった MID
コントロールを新たに搭載。さらに BASS
コントロールも帯域調節可能になり、より細かいセッティングが可能です。
クリーンとディストーションのモードを持ち、ディストーションは原音ミックスで自然な歪みが得られます。D.I
(ダイレクト) ボックスとしてもお薦めです。
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