Steinberg の UR44C は、入出力が豊富で dspMix
も装備する個人向けではスキのないオーディオインターフェイスです。
しかし、個人的に 1 点残念な部分がありました。
高さはラックマウント規格の 44 mm (ゴム足除く)
に収まっているのに、ラックマウントキットが公式から販売されておらず、ラックマウントすることができないのです。
そこで今回は DMM make の 3D プリントサービスを利用して、UR44C 用のラックマウントサポートを作製したので、紹介していきます。
DMM make
のクリエイターズマーケットで出品しているので、ご興味を持たれた方は確認してみてください。
DMM make で 3D モデルを印刷
UR44C
用のラックマウントサポートを個人で作製するにあたり、最も意識した点は価格を抑えることです。
他のオーディオインターフェイスで付属してくるようなラックマウントキットの場合、金属製であることが多いですが、個人で板金部品を単品発注した場合驚くような金額を請求されることは目に見えています。
そこで今回は
DMM make の 3D プリントサービスを利用して、価格を抑えた UR44C
用のラックマウントサポートを作製しました。
DMM make とは
そもそも DMM make とは何かという話ですが、あまり知られていませんが DMM
の事業の 1 つに 3D プリントの受託サービスというものがあるのです。
自分でモデリングした
3D
データを印刷することはもちろん、クリエイターズマーケットという他の方がモデリングしたデータを印刷して購入することもできます。
DMM make はとても便利なサービス
作製した UR44C 用のラックマウントサポート |
DMM make の大きなメリットとして、個人では購入できないような産業向け 3D プリンタで印刷をお願いすることができる点が挙げられます。
Amazon をはじめとする通販サイトでは、1 万円程度から個人向け 3D
プリンタが販売されていますが、1,000 万円以上する産業用 3D プリンタの印刷精度はレベルが違います。
DMM make
に印刷を依頼すると、選択した材料によっては高額な見積もりになってしまいますが、産業用
3D プリンタの材料費は 50 ~ 100 円/g (例はアクリルライク樹脂)
と元々高価なので、決してぼったくり価格などではないのです。
3D プリンタ本体、材料費、維持メンテナンス費用を考えると、妥当な金額で 3D
モデルを印刷してくれています。
3D モデリング
今回 UR44C 用のラックマウントサポートを作製するにあたり、FUSION 360
という CAD ソフトを使用しました。
一般ユーザであれば無料で使用することができ、商用利用でも CAD
ソフトとしては破格の値段で利用可能です。
他にも 3D モデリング可能なソフトはたくさんありますが、FUSION 360 が 1 番手を付けやすいソフトだと思います。
UR44C ラックマウントサポート
今回作製した UR44C
用ラックマウントサポートですが、あえて名前をラックマウントキットではなくサポートとしています。
材料には PA12GB (HP MJF 用) を採用して、基本肉厚を 3 mm
にしているので強度としては十分ですが、念のため設置の際は下に他のラックマウント機器があることを前提としています。
樹脂部品では基本肉厚を 3 mm にすることは通常難しいのですが、3D
プリンタでは可能なる点も素晴らしいです。
音響機器用のラックケースにジャストフィット
ラックケースにマウントされた UR44C |
今回作製した UR44C
用のラックマウントサポートですが、上の画像のとおり音響機器用のラックケースにジャストフィットします。
他の機器との配線や使い勝手を考慮すると、非常にいい感じに仕上がったのではないかと思います。
やはり、ラックマウントされると機器の見栄えもいいです。
配線穴も装備
配線穴も装備 |
今回 UR44C 用のラックマウントサポートを作成するにあたり、一般的なオーディオインターフェイスのラックマウントキットには装備されていない配線穴を設けました。
オーディオインターフェイスの配線は前面でぐしゃぐしゃになりがちなので、個人的に配線穴は必須の装備だと思っています。
他社のオーディオインターフェイスのラックマウントキットにも標準装備されないかと密かに心待ちにしています。
ラックマウントサポート取り付け方法
UR44C 用のラックマウントサポートの取り付けには、3M デュアルロックファスナー SJ-3551J
を使用しています。
SJ-3551J は、マジックテープとは思えない強度を発揮する商品です。
UR44C
へのラックマウントサポート取り付け方法は、下の動画で紹介しているので参考にしてみてください
(事前に UR44C のゴム足を取り外しておく必要があります)。
最後に
今回は、UR44C 用のラックマウントサポートを紹介させて頂きました。
UR44C
には専用のラックマウントキットが用意されていないので、ラックマウントを検討されている方は、ぜひ
DMM make のクリエイターズマーケットからご購入いただけると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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