YouTube などの動画サービスや、Spotify
などの音楽定額配信サービスが普及してきている今日この頃ですが、楽器の練習環境も劇的に変わってきています。
そんな中、BOSS から日々の練習に便利な Pocket GT が発売されました。
今回は、発売されたばかりの BOSS Pocket GT についてご紹介していきます。
BOSS Pocket GT
Pocket GT は、BOSS
が販売するポケットサイズのエフェクトプロセッサーです。
エフェクトプロセッサーといえば大型で高級な機材という印象がありますが、Pocket GT は 71 × 129 × 27.6 mm
というまさにポケットサイズと言える小型なエフェクトプロセッサーに仕上がっています。
25,000 円前後となかなか強気の価格設定ですが、GT-1 と同等のアンプやエフェクトのモデリングが使用可能であり、スマートフォンとの連携機能も搭載しており、値段相応といったところでしょうか。
ペダルは非搭載なのでライブ等での使用は想定されておらず、「練習をいかに快適に行うことができるか」といったところに焦点を当てて開発された製品ということができます。
日々の練習やジャムセッションをより一層楽しくする画期的な超コンパクトアンプ/エフェクトプロセッサー
Pocket GT。100 種類以上のアンプ/エフェクトを内蔵した本格的な GT
サウンドエンジンにより、自然な弾き心地の即戦力サウンドを提供。
YouTube や 手持ちの音源とのセッションが可能
Pocket GT は簡単に YouTube
やスマートフォンの音源とのセッションが可能 |
Pocket GT は、スマートフォンと連携することで
YouTube
やスマートフォンに保存しておる音楽とセッションすることが可能です。
再生位置のマーカ設定、特定範囲のリピート機能など、練習をサポートしてくれる機能が多数盛り込まれています。
また、再生位置マーカとともにエフェクトの切り替えを自動で行うように設定ができるため、気持ちよく音源とのセッションを行うことができます。
GT-1 同等のアンプとエフェクトを内蔵
Pocket GT は小型な筐体にも関わらず、GT-1 と同等のアンプやエフェクトを搭載しています。
Pocket GT のエフェクトは BOSS Tone アプリから設定可能 |
その種類は 100 以上に及び、昨今はアンプやエフェクターのモデリング技術も向上しており、実機と遜色のないサウンドを得ることができるため、通常の演奏であれば全く困ることはありません。
GTシリーズのハイコストパフォーマンスモデル。シンプル、コンパクトな外観からは想像もできない、迫力あるサウンドを生み出します。
オーディオインターフェイス機能を搭載
Pocket GT は、USB で PC
と接続することで、オーディオインターフェイスとしても機能します。
Pocket GT
に内蔵されているエフェクトを使用できるので、レコーディング環境をコンパクトに構築することができます。
実際に実機を手にして感じたこと
ここまで小型のエフェクトプロセッサーはこれまで存在しなかったので、Pocket GT もまだまだ発展途上の製品だと思います。
実際に実機を手にしてみていくつか感じたことがあったので、いくつか列挙していきたいと思います。
小型の筐体で GT サウンドを実現した点は驚異的
Pocket GT は小型な筐体で GT サウンドを実現している |
Pocket GT は先にも述べた通り、71 × 129 × 27.6 mm
というまさにポケットサイズと言える小型なエフェクトプロセッサーに仕上がっています。
これだけ小型の筐体であるにもかかわらず GT-1
と同等の音色を使用できる点は驚異的で、連続使用していても発熱等はさほど気になりません。
また、ギターケースのポケットに入れても全く邪魔にならず、持ち運びにも便利です。
充電式バッテリーにより
4
時間程度の連続使用が可能であるため、これだけあれば出先でも問題なく使用可能です。
BOSS Tone の操作はなかなか難しい
Pocket GT を使っていて残念だったところは、操作アプリの BOSS Tone の操作がなかなか難しかったところです。
これは、ユーザインタフェースというより、スマートフォンのサイズ的な問題ですが、スマートフォンの小さな画面ではエフェクトのオンオフや曲のマーカ付けなどが結構大変で、煩わしく感じました。
スマートフォンで BOSS Tone を使用するためには細かい操作が必要 |
それから、BOSS Tone アプリ内で YouTube 動画を再生するためには、URL
をコピーしてくる必要があります。
YouTube 動画を BOSS Tone アプリで再生するためには URL 入力が必要 |
この点に関しては、BOSS Tone アプリ内で YouTube
の検索ができるようになると解決できそうですが、権利関係の問題でできないのかもしれません。
また、BOSS Tone
アプリの言語は英語となっており、人によっては操作に苦労すると思います。
BOSS Tone アプリの言語は英語のみとなっている |
もちろん、そこまで難しい英語でもないし直感的に操作は可能ですが、言語の選択ができるとユーザにとってはありがたいと感じました。
購入をおススメできるユーザ
Pocket GT
を実際に使用してみて、購入をおススメできるユーザについて考えてみました。
正直購入する前は、Pocket GT
がターゲットとしているユーザをあまり具体的に見いだせなかったのですが、実際に使用してみるとターゲットとしているユーザが何となく見えてきました。
PC を持っていない学生さん
個人的に日本の住宅環境でアンプを鳴らしての練習は、近隣住民や家族の理解が必要なので、なかなか難しいことだと思っています。
アンプを購入するくらいなら、自宅での練習は Pocket GT
だけに割り切ってしまった方がストレスなく音楽活動を続けていくことができます。
PC を持っていない学生さんに限定したのは、PC
を持っていれば AmpliTube や Helix Native
になどの選択肢が出てくること、社会人であればもう少しお金をためて PC
とオーディオインターフェイスを購入した方が今後の音楽活動が充実するためです。
ただ、Pocket GT は 25,000
円と高価格なので、なかなか学生さんは手を出しにくいという現実もあります。
手軽に楽器を弾きたい人
Pocket GT はコンパクトな練習環境を構築できる |
Pocket GT は非常に小型なので、部屋に置いていても邪魔になりません。
ギターとシールド、Pocket
GT、イヤフォンかヘッドフォンがあればすぐに練習に取り掛かることができます。
そのため、楽器を弾くために PC
を立ち上げたり、エフェクトボードやアンプを準備したりする手間から解放されます。
いつでも手軽に楽器を弾きたい人は、既存の機材に Pocket GT
を追加してみるのもありだと思います。
リハーサルなどの空き時間も楽器を弾いていたい人
ライブのリハーサルやスタジオの待ち時間などに楽器を弾きたい人にも Pocket GT はおススメできます。
意外とライブのリハーサルやスタジオの待ち時間というのは結構あるもので、空き時間に楽器を弾けると、有意義に時間を使うことができます。
狭い楽屋や待合室でボードを広げるわけにもいかないので、Pocket GT のようなコンパクトなエフェクトプロセッサーがあると重宝します。
私はベーシストなので、そういうシーンでは VOX の amPlug
を使用していますが、ギタリストであれば音色を頻繁に変更したいと思うので、音色が固定されている amPlug よりも Pocket GT の方が重宝すると思います。
ギターに直接プラグ・インできるカジュアルさ、アナログ回路にこだわった本格サウンドの
Amplug。VOX ならではの箱鳴り感のあるリードサウンドが特徴です。
最後に
今回は、BOSS から発売されたばかりの
Pocket GT について紹介させて頂きました。
これだけ小型で多機能なエフェクトプロセッサーはこれまで例を見ない製品であり、かなり尖った個性を持った製品だと感じています。
機能から考えると 25,000 円という価格設定は妥当だと思いますが、GT-1
よりも高価であることから、なかなか購入に踏み切るのには勇気がいる製品であることは間違いありません。
しかしながら、Pocket GT
は小型な筐体に全ての機能が詰め込まれているので、簡単に手軽な練習環境を構築することができます。
昨今の住宅事情にもマッチした素晴らしい製品だと思うので、今後の製品展開や他社の追随も気になるところです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
日々の練習やジャムセッションをより一層楽しくする画期的な超コンパクトアンプ/エフェクトプロセッサー
Pocket GT。100 種類以上のアンプ/エフェクトを内蔵した本格的な GT
サウンドエンジンにより、自然な弾き心地の即戦力サウンドを提供。
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