S-Locks は元々 Schaller から発売されていた Security Lock の後継モデルになります。
Security Lock 自体、発売から 37 年間アップデートなく販売され続けてきたロングセラーモデルであり、その完成度は相当なものです。
そんな長い歴史のあるロックピンがついにアップデートされ、Security Lock のときに「もう少しこうならないかな…」と思っていた部分がしっかり改善されています。
購入する前は「正直買い替えなくてもいいなか…」と思っていましたが、実際に使ってみると Security Lock から買い替える価値ありです。
今回はそんな S-Locks を導入したので、紹介していきたいと思います。
S-Locks の構造
ストラップピン側はネジと一体に
S-Locks のストラップピン側は、ネジと一体の構造になっています。この構造は賛否両論ありそうですが、ストラップピンとネジの遊びが無くなることでガタツキとそれによる雑音と緩みを軽減してくれる効果が期待できそうです。
その反面、ストラップピンとネジが一体構造となったことで、楽器付属のネジを使ってストラップピンを固定できなくなりました。
メーカによって使用しているネジのサイズや規格 (ミリやインチ) が異なるので、可能であれば一度ネジ穴を埋めてから取り付けを行った方がいいと思います。
一応その点を考慮してか、Schaller から各サイズのストラップピンの販売が開始されました。
逆にこれまでメーカ純正のストラップピンのみの販売が無かったことが不思議です。
因みに取り付けは方法はドライバーではなく、六角レンチになります。
付属はしていないので、六角レンチを持っていなければ別途用意しておく必要があります。
ストラップ側はロックホイールに
これが S-Locks の目玉だと思いますが、ストラップ側にロックホイールという機構が採用されました。このロックホイール機構のおかげで、ストラップ側のロックピンの緩みが無くなるという効果が得られます。
Security Lock の時はただのナット止めであり、普通に使用していてもだんだんと緩んできて、突然ストラップが外れるという不慮の事故が起こりがちだったので、ロックホイールの採用は非常にありがたいです。
ちなみに、取り付け方法はロックホイールを六角レンチで回して締め付けてから、マイナスドライバーで横かロックするという方式です。
ロックホイール方式でも定期的な増し締めは必要になると思いますが、それでも以前と比べれば圧倒的な安心感があります。
S-Locks を使用してみて
実際に S-Locks を使用してから家で練習やスタジオに行ってみたので、レビューしていきます。
ロックホイールが緩まない
一番大切なところですが、S-Locks を使用して激しい動きをしてもロックホイールの緩みは一切ありませんでした。Security Lock のときは、スタジオに入った後にナットを触ると少し動くぐらいの状態になっている印象だったので、これはかなりの改善と言えます。
ガタツキが一切ない
S-Lock は作り全体に遊びが無いので、ガタツキが全くありません。そのため、ロックピンから雑音が一切出ません。
Security Lock の時は多少カタカタいう音が出ていたので、気にする方はレコーディングなどでは使用できなかったと思います。
しかし S-Lock であればカタカタ音が無いので、そういう点を気にしていた方も気にすることなく使用できると思います。
また、遊びがないからと言って取り付けにくいということはなく、ストラップ側のストラップピンと嵌合する部分に C 面が取ってあるため非常にスムーズに取り付けることができます。
最後に
今回 37 年ぶりにアップグレードされた Schaller のロックピン S-Locks について紹介してみました。初めにも書いていますが、買う前は「もう Security Lock 持ってるし買い替える必要までは無いかな…」と思っていました。
しかし、実際に買ってみると、Security Lockから S-Locks に買い替える価値は十分あると感じました。
ロックホイールのおかげで非常に緩みが出にくい構造になっているので、不慮の事故で楽器が地面に衝突するような事態は避けられます。
※ 適宜増し締めは必要です。
S-Lock はストラップピンを今からどれにするか迷っている方だけでなく、Security Lock からの買い替えを検討している方にもおススメです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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