第2種ME技術実力検定試験は、医療従事者や臨床工学技士を目指す人、医療機器営業に携わっている人であれば、聞いたことのある検定試験だと思います。
検定の名前は聞いたことがあるけど具体的に「どのような検定かわからない」という方向けに、今回は第2種ME技術実力検定試験について説明していきます。
第2種ME技術実力検定試験
第2種ME技術実力検定試験は生体医用工学に関する知識や資質を測るための試験 |
本試験の運営元である、公益社団法人日本生体医工学会によると、「ME機器・システムの安全管理を中心とした医用生体工学に関する知識をもち、適切な指導のもとで、それを実際に医療に応用しうる資質を検定するもの」と定義されています。
医療行為を許可する国家資格ではなく、あくまで資質を検定する民間資格であるため、本試験に合格しても医療行為を行うことはできません。
あくまで生体医用工学に関する知識や資質を測るための試験です。
受験者
第2種ME技術実力検定試験は臨床工学技士を目指す学生には必須 |
第2種ME技術実力検定試験に受験資格はありません。
受験者は大きく分けて 3 つのカテゴリに分けられます。
- 臨床工学技士を目指す学生
- 医療機器メーカの社員
- 臨床工学技士以外の医療従事者
臨床工学技士を目指す学生
臨床工学技士国家試験の出題範囲に、本試験の出題範囲がある程度含まれているため、臨床工学技士を目指す学生であれば、在学中に合格しておくことが望ましいです。
また、必須単位の取得条件に絡めて、本試験に合格していなければ、臨床工学技士国家試験を受験できないようにしている学校もあります。
そのため、臨床工学技士を目指す場合は、本試験の合格は必須ということができます。
さらに、臨床工学技士の就職活動時の面接では、本試験に合格していない場合は間違いなくその理由を問われ、面接を有利に進めることが難しくなります。
臨床工学技士を目指す学生にとって、本試験は切り離すことができないのです。
医療機器メーカの社員
医療機器メーカが社員の自己研鑽を促すために、本試験の受験を推奨している場合があります
医療機器メーカの社員のバックグラウンドは様々なので、医用生体工学に関する知識が乏しい方も少なくありません。
自身の医用生体工学に関する知識を深めるためにも、非常に役立ちます。
臨床工学技士以外の医療従事者
臨床工学技士以外の医療従事者が、本試験を受験する場合もあります。
この場合も医療機器メーカの社員同様、自己研鑽目的で生体医工学に関する知識をより深めるために受験される場合が多いです。
勉強方法
色々な勉強方法がありますが、過去問である「第2種ME技術実力検定試験全問解説」を繰り返し解く勉強方法がベストです。
また、参考書としては「MEの基礎知識と安全管理」がおススメです。
第2種ME技術実力検定試験全問解説
第2種ME技術実力検定試験全問解説は、本試験の運営元である公益社団法人日本生体医工学会が編集しています。
どの検定や資格にも通じて言うことができますが、運営元が発行に関わっている書籍以上の参考書はありません。
本書は、過去 5 年間に出題された問題と解説を網羅しています。
第2種ME技術実力検定試験は、基本的に過去の問題を踏襲して出題されており、5 年分しっかりと学習することができていれば、合格は間違いありません。
新規の問題が無いわけではありませんが、総出題数から考えれば微々たるものです。
新規の出題に関しては、正しく回答できなくても、合否に大きな影響を与えることはないでしょう。
MEの基礎知識と安全管理
MEの基礎知識と安全管理は、ME技術実力検定試験の出題範囲を概ねカバーしている参考書です。
本試験の参考書としては、これ以上のものはありません。
また、上級検定である第1種ME技術実力検定試験や、臨床工学技士国家試験においても必ず役に立ちます。
第2種ME技術実力検定試験の場合は、そこまで読み込む必要はないかもしれませんが、余力があれば本書を読み込んでおきましょう。
第2種ME技術実力検定試験全問解説の解説欄の理解を深めることができます。
最後に
第2種ME技術実力検定試験は、合格しても医療行為を行うことはできませんが、取得することには大きな意味があります。
本試験の合格を通して、生体医用工学に関する知識を手に入れることと、そのための姿勢を学ぶことが重要なのだと考えています。
私自身、本試験を通して身に着けた生体医用工学に関する知識と、勉強に取り組む姿勢には、何度も助けられました。
本試験に興味を持っている方は、ぜひ一度受験してみてください。
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